エコリフォームのマンション > マンションリフォーム事例 > 【間取りと内装】スイス漆喰の塗り壁で爽やかな室内に
「自然素材でアレルゲンを軽減」のお客様です。
前回のリフォームではアレルゲンを抑える為に、和室だったお部屋に無垢フローリングやエコカラットの施工をされました。
今回の2度目のリフォームでは、お住まい全体の壁をスイス漆喰カルクウォールにされました。
【江東区 M様 築2年】
お客様からのご相談とご要望は・・・
コーディネーターの薄井です。
M様は、前回のリフォームを経てご家族のアレルギーは落ち着いたものの、季節の変わり目になり、お嬢様に喘息が出てしまったとの事でした。
そこで、今回は壁を塗り壁にすることで、カビやダニの発生の抑制、調湿効果で爽やかな室内になる事を望んでおられました
シックハウス対策を考えた、素材のご提案
塗り壁、と一口に言っても、様々な種類があります。
さて、その中で、M様のお宅には何を採用するべきでしょうか?
候補として、いくつかの塗り壁材が上がりましたので、それぞれの特徴や施工事例の写真をまとめた資料をお作りし、ご相談させて頂きました。
その中で、お客様が特に興味を持たれ、採用を決められたのは、スイス漆喰「カルクウォール」でした。
スイスの伝統製法でつくられた天然成分100%の本漆喰です。
日本の漆喰よりもアルカリ度が高いのが特長です。
スイス漆喰には強い殺菌性や調湿性、そして空気を浄化する機能があり、暮らしをバランスよく健康に保ってくれる素材として知られています。
漆喰は日本で1300年前の平安時代から知られてきましたが、実はヨーロッパでは4000年近くの歴史があるのです。
天然素材100パーセント
現在出まわっている『漆喰』と呼ばれるものには、化学物質や添加剤を大量に加えたものが多いのですが、スイス漆喰カルクウォールは天然素材100%でできています。
その為、小さなお子様がいるご家庭でも安心な素材です。
着色も天然鉱物顔料を調色してきれいなパステル色に仕上げることも出来ます。
高い防火性
防火性が高く万が一の場合でも有毒ガスは発生しません。
ダニ・カビを抑える
天然成分100%のスイス漆喰カルクウォールを使用した壁は化学成分を使用した塗材と違い、静電気の発生がなくハウスダストを寄せつけません。
また成分は強いアルカリ性のため、アレルギーの原因になる菌類・カビ・ダニの生息を抑え、死滅させる効果があります。
優れた断熱性・調湿性
スイス漆喰は軽石のような構造で空気層を持つ為、断熱性が高く、夏は涼しく・冬は暖かく過ごす事が出来ます。
また漆喰の壁は常に呼吸しているので調湿効果があり、室内の空気を快適に保ってくれます。
自然な感じの風合い
カルクウォールは、骨材(粒)が入っているので、日本漆喰のように、フラットな仕上げではなく、自然な感じを活かしたテクスチャーを楽しめます。
塗り壁って、何がいいの?デメリットもあるの??
などなど、疑問をお持ちの方も多いと思います。
じゃあ、違いは何なの?うちにはどれが合うのかしら?
となったときこそ、私たちの出番です。
私たちは、根底にある気持ちとしては、なるべく天然成分100%の塗り壁材をお使いいただきたいと思っています。
但し、メーカーではございませんので、私たちがひとつに絞るのではなく、それぞれの材料の良いところ、気をつけて頂きたいところを中立の立場でご紹介します。
もちろん、実物サンプルも見ていただきます。
時にはショールームへご一緒して、そのお客様に合った材料をお選びいただけるよう、アドバイスをさせて頂くようにしています。
ご契約をいただき、いよいよスイス漆喰の塗り壁工事が始まりました!
【1】まずは、既存の壁紙を
剥がしてしまいます
【2】いきなり漆喰は塗りません。
下地も重要なのです!
【3】漆喰ならではの風合いを損なわないように、丁寧に仕上げます。
この度の工事は塗り壁のみでしたので、お住まいになりながらの工事となりました。
一部屋づつ、お荷物や家具を移動させ、床を養生(シートなどで保護する事を養生と言います)しながらの工事となりましたので、1週間の工期をいただきました。
お客様にはご不便をおかけしてしまいましたが、沢山のご協力をいただきました。ありがとうございました。
スイス漆喰の塗り壁、完成です!
お嬢様のお部屋は、温かみのある可愛らしいピンクの壁になりました。
スイス漆喰のもともとの色は白いので、ほんの少し、自然の顔料を混ぜて、この色にしています。
着色していても浮いた感じはなく、お部屋もしっくり合っています。塗り壁の素材感は、すごいですね。
白い箇所は、昨年施工させていただいたエコカラットなのですが、この白とピンクがよくなじんでいます。
こちらのスイス漆喰、もともとは白い色です。そこへ、『URA(ウラ)』という、色の付いた自然塗料の粉を混ぜることで着色していきます。
色の粉をどのくらいの割合で混ぜるかで、濃さを調節できます。
混ぜ合わせ、念入りによ〜く攪拌(かくはん)して、使用します。
■漆喰に着色した際の注意点
顔料で色をつけたスイス漆喰、とても可愛く出来上がるのですが、ひとつ注意点があります。
全く同じ色を再び作る事が非常に難しいので、後からキズが出来てしまったときなど、タッチアップをすると、その部分が目立ってしまいます。
白色でしたら、ある程度のメンテナンスが出来ます
塗り壁の風合いが、ヨーロッパのお家のようです。
リフォーム前はビニルクロスの白い壁でしたが。同じ白でもスイス漆喰の方がより白く、爽やかな印象になっています。光の反射率が良いのでしょう。
奥様も「明るいですね〜」と、嬉しそうでした。
スイス漆喰のような粒子の荒い塗り壁は、独特のテクスチャー(模様)で仕上げることができます。波のような模様をつけたり、クシで引いたような線をつけたり…。お客様お好みで、様々です。
M様はシンプルでモダンな印象を好まれ、あまりコテの跡を残さない、すっきりしたテクスチャーを選ばれました。
スイス漆喰カルクウォールのお部屋の住み心地は?
お嬢様の体調が良い、というお話を頂きました。
漆喰の工事が終わった後に、お嬢様が風邪を引いてしまわれた時のことです。
それまでは風邪をひくと必ず喘息になってしまったのに、今回はそのようなことがなかったそうです。
もちろん、漆喰の壁にする事は医療行為ではありませんので、喘息に対する決定的な解決策になったと断言はできません。
それでも、住んで頂いて、良かったと実感していただけることがあって、お嬢様が少しでも楽になったことが本当に良かったと、嬉しく感じています。
スイス漆喰にされたお部屋で実際に暮らされてみて数日、効果を実感したのが「ホコリ」だそうです。
こちらのお宅では、濃い茶色のTVボードやダイニングテーブルをお使いです。濃い茶色の家具は、モダンで素敵ですが、どうしてもホコリが目立ってしまいますよね?
ところが、スイス漆喰にかえてから、家具の上にホコリがたまらなくなったそうです。
スイス漆喰には、静電気を抑える効果があります。その為、部屋全体にもホコリが舞わなくなり、家具などの上にも溜まらなくなったと考えられます。
これは、毎日お掃除をなさっている奥様にしてみれば、嬉しい効果ですよね。
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