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住まいの設備

最終更新日:2021/03/30

マンションに、コンセントを追加・増設できますか?

マンションに住んでいますが、手持ちの電気製品が多く、コンセントが不足しています。 今は仕方なくタコ足配線にしていますが、火事や漏電が心配です。

マンションの部屋にも、コンセントを追加したり、増設したりできますか?

(江東区・M様)

コンセントの追加・増設に関するご質問ですね。

インテリアコーディネーターの阿部容子がお答えします。

コンセントの追加・増設は可能ですが、方法や場所によってできない場合もあります。

ポイント

  • 見た目にこだわらなければ、追加・増設は可能。
  • 壁に埋め込む場合は、壁が壊せるかどうかがポイント。
  • 電気まわりのトラブルに注意しましょう。

コンセントの増設は可能

現代のご家庭では、冷蔵庫や洗濯機といった家電に加え、パソコンや携帯電話などの電子機器も使われています。 「家のコンセントがすべて埋まってしまっている」ということも多いと思います。 リフォームの際に、コンセントを増やしたいというご要望をいただくことも多くなりました。

結論から言うと、見た目にこだわらなければ、どこにでもコンセントを追加、増設することができます。

例えば、電気配線が見えたままの状態で、壁の外に10cmほどのコンセントボックスを露出させる方法であれば、ほとんどの場合コンセントの増設が可能です。しかし、常に配線やコンセントボックスが見えている状態なので、当然、あまり見栄えはしません。

露出した状態のコンセントボックス。こんなのが壁から飛び出していたら、気になりますよね。

壁を壊してコンセントを増設

コンセントを増設するときは、通常、コンセントボックスをそのまま露出させるようなことはしません。 壁の一部を壊して、電気配線とコンセントボックスを壁の中に入れる方法をとります。 この場合、壁を壊してそのまま、というわけにもいかないので、壁を修繕し、クロスを張り直す工事も必要になります。

コンセントを増設するためだけに壁を壊すのは、費用面でも無駄の多い工事になります。間取りを変更するリフォームや、クロスの張り替えリフォームなどをする際に、あわせてコンセントを増設するのが効率的です。

マンションでは壁を壊せないケースも

マンションでは、そもそも壁を壊すことができないケースもあります。

例えば、築30年以上になる古いマンションでは、電気配線がコンクリートの壁の中に、直接埋め込まれているものがあります。 この場合、マンションの躯体であるコンクリートの壁を壊すことはできません。

また、壁に鉄管が埋め込まれていて、その中に電気やインターネット、テレビの線が通っている構造のマンションがありますが、この場合も壁を壊して配線やコンセントボックスを入れることができない可能性が高いです。

コンセントの増設をお考えの方は、お住まいのマンションの構造や可能な工事について、図面や管理組合で事前に確認しておきましょう。

元の配線が壁に埋め込まれていたため、既存の壁の前に新たに壁を設けて配線しました。(江東区・K様のリフォーム事例より)

壁を壊せない場合の工事は?

上記のように壁を壊せないマンションなどでは、既存の電気配線を使わず、電気配線を新規で引き直す方法を取ります。 もちろん、新規で引いた電気配線も、露出させたままというわけにはいかないので、様々な方法で隠すことになります。

よくあるやり方としては、現状の壁の前に新しい壁を造ってスペースを作り、その中に電気配線を引き直します。 建築用語で「壁をふかす」と言われる方法です。

または、収納を造作して、その一部を配線用のスペースとして使う場合もあります。

しかし、こうした工事はかなり大がかりで費用もかかります。マンションのお部屋全体をスケルトンリフォームする際などに、一緒に計画されることをおすすめします。

壁に厚みをもたせて、コンセント付きのテレビ棚を造作した例。(江東区・E様のリフォーム事例より)

電気まわりのトラブルに注意

コンセントが足りず、仕方なくタコ足配線にされている方も多いと思いますが、コンセントの容量と、接続する電気製品の電力使用量を確認しておくことをオススメします。 容量ギリギリでタコ足配線を続けると、最悪、配線が焼けて火事につながることもあるので注意しましょう。

コンセントの増設工事には費用も時間もかかりますが、電気使用量を増やせば、コンセントの増設が必要でない場合もあります。詳しくは下記のQ&Aをご覧ください。

電気のブレーカーから異音がします。なぜでしょうか?

エコリフォームのマンションから、電気配線に工夫した事例をご紹介します。

コンセントボックスを木で囲み、露出でもかわいく仕上げました。 (台東区・Y様のリフォーム事例より)

電話まわりのごちゃごちゃしがちな配線をすっきり収納する造り付けの電話台。 (マンションリフォーム写真 今日の一枚より)

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