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最終更新日:2023/07/01(2023/07/01公開)
日本の朝ごはんの定番、納豆。
その歴史や種類、どんな栄養があるのかについては
知っているようで実は知らない人も多いかもしれません。
納豆は毎日当たり前のように食べているけれど、一体いつからあるのかな?本当に健康にいいのかな?など、ふと思うことはありませんか?
今回は身近すぎて見過ごしてしまいがちな納豆について調べてみました。
納豆の発祥については諸説ありますが、そのひとつをご紹介します。
日本各地で戦が行われていた平安後期、欠かせない存在だったのが馬。その餌として使用されていたのが大豆でした。いつもは大豆を煮て乾燥させてから俵に詰めていたのですが、戦が長引き馬の餌が足りなくなったことがありました。
そのとき急いで餌を補充するため、煮た大豆を冷まさず熱いまま俵に詰めてしまい、数日経つと煮豆は臭いを発し糸を引く状態に。勇気ある人がそれを口にしてみるとおいしかったので、馬ではなく兵士の食料になったそうです。
納豆が庶民の間で食べられるようになったのは江戸時代で、主に冬に食べるものだったそうです。
江戸時代中期くらいになると、江戸などの都会では季節を問わず食べられるようになり、納豆売りが朝から売り歩いていたとか。
当時はざるに藁を敷き、その上に大豆をのせ、室(むろ)に入れて一晩発酵させた「ざる納豆」が一般的だったといわれています。
納豆は、納豆菌で発酵させた「糸引き納豆」と、麹菌で発酵させた糸を引かない「塩辛納豆」の大きく2種類に分けられます。
最も一般的な納豆。大粒、中粒、小粒、極小粒など豆の大きさにより種類が分かれます。大粒は豆の味をしっかり味わうことができ、小粒はごはんと一緒に食べやすいことで人気です。
黒豆に納豆菌をつけて発酵させたもの。大豆納豆に比べて粘りや臭いが控えめで、納豆が苦手な人にも食べやすいといわれています。
枝豆に納豆菌をつけて発酵させたもの。クセが少なくて食べやすく、枝豆の風味も楽しめます。
大豆を炒ってひき、皮を取り除いたあとに納豆菌をつけたもの。青森、秋田、岩手などでは江戸時代以前からつくられていたそうです。
ひきわり納豆に米麹と塩を加えて、発酵・熟成させたもの。山形県米沢市で古くからつくられていて、五斗(約90リットル)も入る大樽で仕込んでいたことが名前の由来だそうです。
現在は「雪割納豆」として販売されているものが有名で、お酒のつまみとして人気です。
大豆を納豆菌ではなく、麹菌と塩水で発酵させ乾燥させたもの。奈良時代に中国から伝わり、保存食として戦国時代から食されていたそうです。
お寺でつくられることが多かったため「寺納豆」とも呼ばれています。
納豆が健康にいいというのは、もはや常識かもしれません。含まれている栄養について今一度詳しく見てみると、さらに「毎日食べねば!」という気持ちになると思います。
納豆1パック(約50g)に含まれるたんぱく質の量は約8.3g。成人女性が1日に摂りたいたんぱく質は約50gなので、約17%を摂ることができます。
たんぱく質は筋肉をつくるほか、髪や肌などのコンディションにも大きく関わってきます。
ナットウキナーゼは発酵によって生じるたんぱく質分解酵素のことで、血液中にできた血栓を溶かす作用に関与するといわれています。
ナットウキナーゼは熱に弱いので、加熱しないで食べることをおすすめします。
大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があり、更年期症状の緩和をはじめ、動脈硬化、冷え性などの改善が期待できます。
レシチンは細胞膜を構成する成分になるリン脂質の一種。血中のコレステロール値を下げる作用があるといわれています。
サポニンは大豆に含まれるポリフェノールの一種で、脂質の代謝を促す作用が期待されています。
また、老化や疲労の原因となる活性酸素を除去する働きもあるそうです。
納豆1パック(約50g)に含まれる食物繊維は約3.4g。成人女性が1日に摂りたい食物繊維は約18gなので20%近くを摂ることができます。
トリプトファンは精神を安定させる働きがある神経伝達物質「セロトニン」の原料。イライラや落ち込み、ストレスの緩和などに役立つといわれています。
納豆は日常的に食べるものなので、あまり冒険せず「いつもの」を買ってしまいがち。でも日本全国には取り寄せてでも食べてみたい名物納豆がいろいろあるんです。
創業100年以上、水戸納豆の元祖ともいわれるのが天狗納豆。昔ながらの藁納豆で、旨みが凝縮され適度な歯ごたえが感じられます。
納豆本来の味を守るため、木材の松を薄く削った経木を使用。船の形をした経木の中に納豆が入っているので見た目が可愛らしく、ギフトでも人気です。
農薬や化学肥料、除草剤などを一切使わない自然栽培によって育てられた「こすず納豆」を使用。えぐみのない爽やかな風味が特長です。
熊本や天草の漁師から買い付けた新鮮なめかぶと、佐賀県産の高級大粒大豆「ふくゆたか」が合わさった進化系納豆。納豆とめかぶの粘りの競演が楽しめます。
粒の納豆に比べるとちょっと存在感が薄いひきわり納豆ですが、調べてみると地味にスゴイようです。
ビタミンKには体に取り込んだカルシウムが骨になるのを助ける「オステオカルシン」を活性化し、カルシウムを骨に定着させる働きがあります。ビタミンKが豊富なひきわり納豆を食べることは、骨粗しょう症の予防に役立つといわれています。
納豆を1パック食べるとお腹にたまりすぎる…という方にもひきわり納豆はおすすめ。消化に時間がかかる大豆の皮が取り除かれているので、胃もたれしにくいのです。
小さくひきわりにされているので、ご飯に混ぜやすいのはもちろん、そうめんや冷奴などに合うタレなどにアレンジしても楽しめます。
☆キムチ入り万能ダレ
ひきわり納豆にキムチ、長ねぎのみじん切り、めんつゆ、ごま油、酢、豆板醤を混ぜる。
☆玉ねぎの万能ダレ
ひきわり納豆に、玉ねぎのみじん切、サラダ油、酢、醤油を混ぜる。
やっぱり毎朝食べていてよかった!と思った方も多いと思います。
一方で「食べたいけどにおいが苦手で…」という方も。納豆が苦手な場合は、なるべく小粒タイプのものを選び、温泉卵の黄身とたっぷりのねぎを入れると独特のにおいが抑えられて食べやすくなるそうです。