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最終更新日:2021/09/10(2017/12/26公開)
今回は新年にちなんで、
日本各地のお雑煮とおせち、
珍しい正月行事をご紹介します。
同じ日本ながら、地域によってさまざまなお正月の過ごし方があるのです。
「これはうちも同じ」「ここは全然違うのね」など、改めて見てみるといろいろな発見がありそうです。
お正月に欠かせないメニューといえばお雑煮ですよね。
お雑煮に対するこだわりは強いという方も多いよう。夫婦間でも出身地が違うと、ちょっとしたケンカのタネにもなりかねません。
すまし汁か醤油味の汁に、東日本では角餅、西日本では丸餅を入れることが多いようです。近畿地方では白味噌、中国地方では小豆を入れるというところも。北から南まで、代表的なお雑煮を見てみましょう。
醤油味の汁に角餅を入れる...まではよく見かけるお雑煮と変わりませんが、お雑煮のお餅を、擦ったくるみを砂糖や醤油で甘く味付けした「くるみダレ」につけて食べるそうです。
カツオと昆布でだしをとり、醤油で味付けした江戸雑煮が定番です。焼いた角餅や小松菜、鶏肉などを入れたシンプルなもので、具をあまり入れないのが江戸っ子流の「粋」なのだとか。
西京味噌の汁に、丸餅やさといも、大根などの具を入れ、花カツオを盛ります。争い事が丸く収まるようにとの願いから、具は丸く切るそうです。お隣の奈良県では、お雑煮に入れたお餅にきな粉をつけて食べるということです。
小豆の煮汁に丸餅を入れた、ぜんざいのようなお雑煮を食べるそうです。丸餅の代わりに、トチの実で作った「とち餅」を入れる地域も。
白味噌仕立ての汁にあん餅を入れ、青海苔を振ったお雑煮です。具は大根、にんじん、里芋など。砂糖がまだ貴重品だった時代、お正月くらいは贅沢に祝いたいという思いから生まれたそうです。
島原の乱で有名な天草四郎が考案したといわれる「具雑煮」がよく知られています。焼きあごのだし汁に、ブリ、大根、人参、ごほうなど10種類以上の具材を入れた豪華な一品です。
近頃はおせち料理を買って済ませる方も多く、その地方ならではの料理がなかなか受け継がれにくくなっています。
これからも残していきたい、日本各地のおせち料理をご紹介します。
鮭の骨の軟骨を薄く切り、大根おろしや甘酢で和えたもの。氷頭とは鮭の鼻先の軟骨のことで、氷のように透き通っていることからこのように呼ばれるそうです。
酒に浸したスルメイカを細切りにし、細切りにして塩を振ったにんじんと合わせ、醤油味のたれにつけたもの。冷蔵庫のない時代、初冬に出回る長にんじんを使った保存食として作られたのがはじまりだそうです。
しょうがを利かせただし汁に溶き卵を加えて寒天で固めたもの。卵を散らした様子が亀のべっこうに似ていることから「べろべろ」と呼ばれるようになったという説があります。
ぼうりとは里芋の親芋のこと。掘り出した芋を2日間干し、2日間煮込むという大変な手間がかかる料理です。昔はお正月にお餅をつかずに、ぼうりを食べてお祝いしていたといわれています。
あなごとホウレンソウを、ごま、酢、砂糖を合わせたタレで和えたもの。瀬戸内海に面し山も近い尾道市では、海のものと山のものを合わせいただくことがお正月の習わしになったそうです。
れんこん、にんじん、大根などの根菜にこんにゃく、高野豆腐、金時豆を合わせたものを、だしや砂糖、薄口醤油で煮て、最後に梅干しを加えたもの。お正月のほか、新築の棟上げ式でも食べられます。
にんじん、大根、ごぼう、こんにゃく、鶏肉などを油で炒めてから、醤油や砂糖で甘く煮たもの。名前の由来は「がめくり込む(寄せ集める)」という博多弁からという説、博多湾に多く生息していた亀を食材として使っていたからという説があります。
今まで当たり前だと思っていたお正月のいつもの風習。でも地域が変われば、あんな風習?こんな風習?と驚くことも。さまざまな地方の珍しい風習を集めてみました。
年神様を迎える神聖な場所であることを示すしめ縄。一般的には自分の家や会社の玄関などに飾りますが、静岡県の興津(おきつ)では、地域の家と家の周りをつなぐようにしめ縄を張るそうです。
年神様を迎えるための目印として飾る門松。京都の旧家や寺社では、根が付いたままの松に和紙や水引をかけただけのものを飾るそうです。幸福が根付くようにという意味と、成長し続けるという意味が込められているということです。
お祝いの席に欠かせない尾頭付きの鯛を三が日は、にらむだけ(見るだけ)で箸をつけず、四日目にやっと口にしていいという風習です。
帰省や旅行などで外泊する機会が多くなるお正月ですが、同じ場所に三泊するのを避ける風習があるそうです。二泊や四泊は問題なしで、どうしても三泊になる場合は、身につけている衣服などを一枚、その場に置いていかなければならないそうです。
自分たちにとっての「普通」がほかの人たちにとっては「驚き」だったり、その逆だったりすることはよくありますよね。
お正月はなんとなくいつも通りに過ごすことが多いと多いますが、ほかの地域の料理を取り入れてみるなど、いつもと少しだけ違うことをしてみると、新鮮な気分になれるかもしれません。