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最終更新日:2021/10/19(2012/08/25公開)

気化熱で暑さ対策!

気化熱で暑さ対策!

夏の暑さは年々厳しくなっているように感じます。
油断すると熱中症になってしまうくらい、身体への負担も大きいですね。
真夏の暑さを少しでも軽減するために「気化熱」を利用してみませんか?

気化熱って?

小さな頃、お風呂あがりに「早く体を拭かないと風邪ひくよ」と言われませんでしたか?

体が濡れたままでいると、どんどん体が冷えていくのを感じた人も多いかもしれません。 実はこれが「気化熱」なのです。

液体は、接している物体から熱を吸収して、気体になります。 気化熱とは、このとき液体が吸収する熱のことです。

体についた水が、体温を奪って気化(蒸発)するので、寒くなるわけです。

注射をする時に、アルコールで消毒すると、ヒヤッと冷たく感じるのも気化熱です。 アルコールは揮発性が高く、すぐに蒸発するので、より冷たさを感じやすくなっています。

気化熱を利用した暑さ対策

気化熱は、私たちの身近なところで、様々な形で利用されています。

夏の暑い時期には、気化熱で手軽に暑さ対策してみましょう。

打ち水

打ち水は、クーラーが無かった昔からの生活の知恵です。

暑い夏の日に、庭や道端に打ち水をすると、水が地面や空気の熱を奪って蒸発し、涼しく感じます。 まさに気化熱の有効活用ですね。

多くの人が一斉に打ち水をすることで、周辺の気温が2℃ほど下がるという予測もあるくらいです。

真夏には「打ち水大作戦」という、残り湯などの二次利用水で打ち水をする運動も行われています。 毎年多くの人が参加しているそうですよ。

打ち水大作戦

蚊帳(かや)

蚊帳は、蚊を防ぐために、寝床のまわりを囲うように吊るもので、麻や綿で作られています。

昔は夏になると、どこの家でも蚊帳を吊っていたものですが、最近ではあまり目にすることがなくなってしまいました。

しかし、今でも蚊帳はちゃんと生産されていて、マラリア防止に効果があるということで、海外にもたくさん輸出されているそうです。

この蚊帳にも気化熱の作用があるのをご存知ですか? 蚊帳を吊ると、中の湿度が50%~60%に調整され、気化熱で涼しく感じられるのだそうです。

蚊帳内部の温度は、気化熱の効果で2℃下がるとも言われています。 蚊帳を吊るだけで冷却効果が得られるとは、クーラーが苦手な方にもおすすめですね。

冷感スカーフ・タオル

最近、夏になると、首に何かを巻いている人を見かけませんか? これは、水に濡らすとひんやりする不思議なスカーフやタオルを巻いているようです。

冷感スカーフなどの名称で販売されているもので、布の中に吸水性の高い高分子ポリマーが入っています。 これを水に濡らすと、気化熱効果が長時間持続するのだそうです。

水だけで手軽に使えるので、エコな暑さ対策として人気があります。

冷蔵庫

直接的な暑さ対策ではありませんが、食べ物・飲み物を冷やしてくれる冷蔵庫。これも気化熱を利用しています。

冷蔵庫に使われている冷媒は、コンプレッサーで圧縮されて液体になり、冷却器で気体に戻ります。 この時、気化熱の作用で庫内を冷やすのです。

身近な冷蔵庫にも気化熱が使われているんですね。

冷却効果がある気化熱のお話はいかがでしたか?

打ち水や蚊帳、冷感スカーフなどで、上手に気化熱を利用してみてくださいね。

地球温暖化の影響か、暑い夏が続いています。無理せず、身体を労わってお過ごしください。

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