TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォームQ&A > 地震と建物 > 木造3階建の家が揺れるので、地震で倒壊しないかと心配です。どうしたらいいですか?
最終更新日:2021/10/04
我が家は台東区にある木造3階建の家です。
小さな地震でもかなり揺れます。トラックが通った時や、強い風が吹いている日でさえ揺れています。 大きな地震がきたら、倒壊してしまうのではないかと心配です。
家がよく揺れる原因は、何が考えられますか? どうしたら揺れを解消できますか?
(台東区・T様)
ポイント
家があまりに揺れると、不安になってしまいますよね。特に木造3階建住宅にお住まいの方から、揺れを感じるという声がよく聞かれます。
東日本大震災の経験から、「次に大きな地震が来たら、家がもたないのではないか」と心配になって、リフォームの相談に来られる方がたくさんいました。 その一方で、「いくら揺れる家でも、まさか倒壊はしないだろう」と言う方もいます。
2016年の熊本地震では、震度7の本震が2回発生したことにより、多くの家屋が倒壊しました。全壊した建物は8000戸を超えます。 大きな地震や繰り返す地震によって、実際に木造住宅は倒壊の危険があるのです。
家が揺れるので地震が心配、という方は、耐震診断を受けてみることをオススメします。耐震診断について詳しくは下記のページでご紹介しています。
リフォーム前はかなり揺れていたという建物。耐震診断の結果、壁が少なく、筋交いも耐震金物もない状態でした。(墨田区・N様のリフォーム事例より)
木造2階建であれ木造3階建であれ、家が揺れる原因を明確に特定するのは、容易なことではありません。
「家が揺れる」と感じるのは、家が完成して、住み始めてからになります。 家が揺れる原因は、たいてい建物の構造部分にあるため、家が完成した時点で見えなくなっているからです。
このため、詳細な原因を特定するのは難しいのですが、大まかに言えば2つの原因が考えられます。 構造上の問題か、劣化による問題です。 家が揺れ出した時期から、どちらが主な原因かを探ることができます。
まだ新築の家、もしくはリフォーム直後の家で揺れを感じている場合は、主に構造上の問題が考えられます。
例えば、地盤改良工事が適切に行われたか、壁の量や構造は適切に設計されているか、耐震金物がきちんと固定されているか、といったことがポイントです。 地盤調査報告書や確認済証、検査済証などの書類でも確認できますが、施工不良が疑われる場合は、壁を一部壊すなどの大がかりな調査が必要になることもあります。
新築住宅であれば、早めに専門家の調査を依頼し、保証の効くうちに改修した方が良いでしょう。
築数年以上経ってから、最近になって家が揺れるのを感じるようになってきた場合は、劣化による問題の可能性が高いです。
雨漏りや水漏れによって、建物が少しずつ劣化し、気付かない間に大きく揺れるようになっているかもしれません。 また、構造体が水に濡れることで、シロアリが発生し、柱の強度が落ちている可能性もあります。
いずれにしろ、建物の構造体がもともと持っていた力が弱まった結果、揺れが発生していると言えます。
構造上問題がある箇所や、劣化している箇所を改修することが揺れの解消につながります。 しかし、建物の内部に原因がある場合は、大規模なリフォームまたは建て替えが必要になることもあります。
また、地震の揺れを軽減する「制震」によって、揺れを感じにくい家にすることも可能です。 詳しくは下記のQ&Aをご覧ください。
揺れを感じる、感じないは個人差もあるため、まずは専門家に相談して、調査を依頼することをオススメします。
壁を増やすことで揺れを感じにくい建物にリフォームした事例です。(練馬区・U様のリフォーム事例より)
エコリフォームのリフォーム事例から、3階建木造住宅の揺れを解消した耐震リフォーム事例をご紹介します。
地震の時に揺れを感じていた木造3階建て住宅。スケルトンリフォームで耐震性を上げました。 (豊島区・O様のリフォーム事例より)
1階の大部分がビルトインガレージになっている木造3階建の家。耐震補強で安心できる建物に。 (新宿区・Y様のリフォーム事例より)
1階に駐車場があるピロティ構造の3階建。耐震+制震で揺れを解消しました。 (大田区・H様のリフォーム事例より)