TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォームQ&A > 地震と建物 > ツーバイフォーの木造住宅も、耐震補強をした方がいいですか?
最終更新日:2021/03/30
現在、ツーバイフォーの木造住宅に住んでいます。 築20年以上になるので、そろそろリフォームを考えているところです。
大きな地震が心配ですが、ツーバイフォーの家も、やっぱり耐震補強をした方がいいのでしょうか?
(大田区・T様)
ポイント
木造住宅の工法には「ツーバイフォー工法」と「在来軸組工法」の2つがあります。
ご質問にあるツーバイフォーの木造住宅は、2×4インチの木材と構造用合板で造られたパネルを組み合わせて造られます。 「2×4」が英語で「ツーバイフォー」なので、こう呼ばれています。
在来軸組工法の家が柱や梁の「線」で支えられているのに対し、ツーバイフォー工法の家はパネルの「面」で支えられています。ツーバイフォーの家は、天井・外壁・床が一体となったモノコック構造になっているので、地震の力を面で受け止め、分散させることができます。このため、ツーバイフォーの家は、比較的地震に強いと言われるのです。
ツーバイフォー住宅が設計通りに正しく施工されていれば、耐震性に優れた建物になりますが、施工に問題がある場合はこの限りではありません。
また、ツーバイフォー住宅は高気密になるため、湿気がたまりやすいと言われています。 調湿性への配慮が不十分だと、湿気によって木材が劣化したり、シロアリが発生する危険性があり、その場合は耐震性も低下してしまいます。
こうした場合はツーバイフォー住宅にも耐震補強が必要となります。 ただし、建物の構造上、もともとの設計よりもさらに耐震性を上げるような補強は難しいと言えるでしょう。
なお、エコリフォームでは、在来軸組工法の木造住宅が専門のため、ツーバイフォーの木造住宅の耐震補強は行っておりません。建物を建築された業者さんにご相談することをオススメします。
湿気によるシロアリ被害で、耐震性が著しく低下していました。(渋谷区・O様のリフォーム事例より)
地震に備えて耐震補強工事を考える時、最も大事なポイントは建物の現状を把握することです。 ツーバイフォー住宅だから大丈夫とか、古い建物だから耐震性が低いなどと一概には言えないものです。
建物の現状を把握するために、耐震診断を行いましょう。 耐震診断は資格を持つ技術者が、建物の設計図面を基にして行います。
劣化が見られる危険な箇所や、耐震性が不足している箇所を、耐震診断で明確にすることが大切です。 そうすることで、ようやくきちんとした耐震計画が立てられるようになります。
耐震診断については、下記のページをご覧ください。
エコリフォームの一級建築士が実際に耐震診断を行っている様子です(リフォーム費用とポイント/耐震リフォームの方法より)