TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォームQ&A > 地震と建物 > 助成金を使って、長屋を耐震補強できますか?
最終更新日:2021/03/30
2軒続きの長屋の1軒に住んでいます。 地震の時に揺れるので耐震リフォームをしたいのですが、お金がないので耐震助成金を利用しようと思います。
長屋でも、耐震助成金を使ってリフォームできますか?
そもそも、長屋の1軒だけを耐震補強できるのでしょうか?
(墨田区・G様)
ポイント
エコリフォームでは、耐震助成金の申請サポートを行った経験が豊富ですが、長屋の場合は、一般的な戸建て住宅とは異なるケースがありました。 過去に手がけたリフォーム事例から、長屋の耐震助成金について解説します。
一般的に、梁や柱を共有している建物が「1軒の長屋」として定義されています。 2軒長屋なら2軒を合わせたものが、「1軒の長屋」と見なされます。
耐震助成金を申請するために耐震診断をしますが、これは「1軒の長屋」全体に対して調査を行う必要があります。 2軒長屋の1軒分のみの調査では、柱や梁などを共有しているために、正しく耐震診断が行えないのです。
長屋でも耐震助成金を取得することができたリフォーム事例。区によって規定が異なります。(中央区・K様のリフォーム事例より)
長屋全体の耐震診断を行うには、ご自分の住まいとお隣の住まいを、同時に調査するほかありません。 さらに耐震助成金を取得するためには、ご自分の住まいとお隣の住まいを、同時に耐震補強しなければならないこともあります。
結局、現実的ではないということで、耐震助成金の申請をあきらめる方も少なくありません。
下記のページに東京23区の助成金情報をまとめて掲載しています。 区によって規定が異なることもあるため、詳細は区の方にお問い合わせください。
中央区の耐震助成金取得の流れについて、詳しくご紹介している事例です。(中央区・A様のリフォーム事例より)
長屋だからと言って、耐震補強工事ができないわけではありません。 長屋の一部、1軒のみを内側から耐震補強することで、耐震性を上げることは可能です。
通常、戸建て住宅の耐震リフォームでは、事前に耐震診断を行い、診断結果が補強工事によってどの程度改善されるかを数値で示します。 しかし、長屋の一部のみを補強する場合、前述のように耐震診断が行えないため、耐震性を数値として提出することはできません。
エコリフォームでは、耐震リフォームを行う際に、工事中の写真を添付した詳細な耐震工事報告書を作成しています。 工事が終わると見えなくなってしまう部分も、きちんと補強が行われていることを証明するための報告書です。
耐震性が数値として明確にならないと不安だという場合は、長屋全体の耐震リフォームをご検討ください。
また、あまり費用をかけない耐震補強については、下記のQ&Aを参考にしてください。
こちらのリフォーム事例では、墨田区の簡易耐震改修助成金を取得しました。(中央区・T様のリフォーム事例より)