TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォームQ&A > 地震と建物 > 新築とリフォームの境界線はどこにありますか?
最終更新日:2021/03/30
「新築同様にリフォームした」という家を見ましたが、リフォーム前の部分がどこなのか、まったくわかりませんでした。
リフォームで新築と同じようにできるなら、リフォームもいいかなと思っています。
新築とリフォームの境界線はどこにあるのでしょうか?
(墨田区・F様)
ポイント
建築基準法で「リフォーム」は明確に定義されていないため、まず、ほぼ同じ意味で使われている「改築」について考えてみましょう。
建築基準法の「改築」は、「従前の建築物を取り壊して、これと位置・用途・構造・階数・規模がほぼ同程度のものを建てること」とされています。つまり、元の家を取り壊して撤去し、同じ場所に同じような家を建てるのは「改築」ということになります。
一方、建築基準法の「新築」は、同じように元の家を取り壊して撤去し、同じ場所に異なる家を建てることです。つまり、新しく建てる家が、元の家と同じか違うかがポイントになります。
建築基準法の「改築」も「新築」も、一般的に考えると「新築」と感じられるのではないでしょうか。どうやら、法律上の解釈と、一般のイメージは少し異なるようです。
外観から間取りまで、リフォームで大きく変わったお住まい。(中央区・K様のリフォーム事例より)
実際に建築工事を行う観点からすると、基礎や柱といった構造体を残す場合と、すべて撤去する場合では、大きく工事内容が異なり、費用や工期にも差が出てきます。
また、新築の建物を建築する場合は確認申請が必要になりますが、木造2階建て住宅のリフォームでは、通常、確認申請は必要ありません。 確認申請における新築とリフォームの違いは、主要構造体が残されているかどうかです。
これらのことを考えると、元の建物の基礎まですべて解体し、いったん更地の状態にしてから新しい建物を建てることを「新築」と呼び、基礎などの構造体を残す場合には「リフォーム」と呼んでいるのが通例のようです。
法律上の厳密な解釈とは異なりますが、基礎まですべて解体するかどうかが、「新築」と「リフォーム」の一般的な境界線と言えるでしょう。
スケルトンリフォームで耐震性もアップさせたお住まい。(荒川区・O様のリフォーム事例より)
なお、建築基準法上の「改築」については下記のQ&Aで詳しく解説していますので、こちらもご参照ください。