TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォーム自然素材 > 珪藻土の塗り壁とメンテナンス方法
最終更新日:2018/09/12
徐々に人気を増している自然素材の塗り壁「珪藻土」。 テレビや雑誌などでも珪藻土が紹介されているのを見かけるようになりました。
壁や天井の仕上材として住空間に取り入れた方も多いと思います。
ここでは珪藻土の塗り壁とメンテナンス方法をご紹介します。 マンションのリフォームにもオススメですよ。
珪藻土は、藻類の一種である珪藻(ケイソウ)が、海底や湖底に堆積して化石化したものです。
住宅では壁や天井、外壁などによく使われています。 昔から火に強い土として、七輪やコンロを造る耐火耐熱煉瓦の原料になったり、濾過材としてビール製造に使われています。 近年では、珪藻土の吸水性を活かしてバスマットやコースターにも利用されていますね。
珪藻土は、スポンジのように多くの小さな穴を持つ多孔質のため、調湿性・吸水性・消臭性・断熱性・耐火性・遮音性に優れる素材です。
調湿性:快適湿度の室内空間を保ちます。
珪藻土は自律的な吸放湿性能が高く、半永久的に調湿性を発揮します。
吸水性:結露を防ぎ、カビ・ダニを抑えます。
優れた吸水性によって壁の結露を防ぎ、カビやダニの発生を抑制します。
消臭性:気になる生活臭を吸着し、脱臭します。
タバコ臭やペット臭などの生活臭や有害成分を吸着・脱臭します。
断熱性:断熱効果で、夏は涼しく、冬は暖かく。
無数の孔が空気の層となり、外気温に影響されにくい快適環境を実現します。
耐火性:火に強いことで知られています。
珪藻土は不燃性で、万一の時にも燃えたり有毒ガスが発生することはありません。
遮音性:室内の音を遮り、反響を抑える効果があります。
音楽室や地下室など、音にお悩みの方にもオススメです。
「珪藻土を使ってリフォームしてから1年が経ちました。 壁に珪藻土を塗ったお部屋にいると、夏が涼しく感じます。 なんとなく、空気が違うような気がします。」
夏が涼しく感じるのは、吸放湿性が高いから。 湿気の多い日本の夏も、珪藻土の力で快適空間に保てば、より涼しく感じます。
湿度が低ければ、結露やカビも防ぐことができ、消臭性とあわせて、室内の空気がより爽やかなに感じられると思います。 アレルギー対策としても有効です。
珪藻土の塗り壁は、快適な暮らしを助けてくれるんですね。
珪藻土は粘土のように固まる性質がありません。 珪藻土を実際に施工する際には、セメントなどの凝固材を混ぜ合わせる必要があります。
また、珪藻土は近年、人気が上昇していることから、様々な種類の製品が販売されるようになりました。 珪藻土を扱いやすくするため、珪藻土製品には珪藻土以外のものを混ぜ込んでいます。 混ぜ込む素材が粗悪なものだと、珪藻土本来の機能が低下することもあります。
よく確認して、高品質な珪藻土を採用するようにしたいですね。
珪藻土は、室内の壁や天井の仕上げに使うのが一般的ですが、下地材として施工する使い方もあります。
例えば、フローリングの下地に珪藻土を塗布すると、床下からの冷気や湿気を珪藻土でシャットアウトすることができます。
また、ユニットバスの周囲にぐるりと珪藻土を塗装すると、お風呂の保温効果が高まります。 「翌日までお湯の温度がほとんど下がらなかった」という声もあるほどです。
これからリフォームをお考えの方は、下地材としての利用も検討してみてはいかがでしょうか。
マンションのリフォームにも珪藻土はオススメです。
珪藻土の調湿性によってお部屋が快適に保てるので、ビニールクロスなどの壁材よりも、エアコンの使用量をぐっと抑えることができます。 鉄筋コンクリートのマンションではエアコンが欠かせない昨今、省エネで電気代も抑えられるのはうれしいですね。
さらに、
「珪藻土にしたいけど、今のクロスをはがして塗り直すのは手間もお金もかかる・・・」
と思われた方に朗報です!
珪藻土は、ビニールクロスの上から塗ることも可能なのです。 特に、制約の多いマンションのリフォームには、うってつけの素材と言えますね。
珪藻土には高い消臭効果も認められるため、ペットと暮らすリフォームにおすすめの自然素材です。
珪藻土のキューブが消臭剤や除湿剤として製品化されているように、珪藻土の消臭性は広く知られるようになってきました。 珪藻土の塗り壁なら、ペットの臭いや排泄物の臭いを吸い取ってくれますよ。
塗り壁はクロスに比べると費用がかかりますが、それを補って余りあるほどの効果があり、費用対効果は抜群です。
DIYで塗り壁を仕上げることも可能ですが、きれいに仕上げたいなら、やはりプロの職人さんに依頼されることをオススメします。 その仕上がりは、海外のお洒落な街並みで見かけるような素敵な雰囲気になりますよ。
珪藻土は人気の塗り壁ですが、日頃のお手入れはどのように行えば良いのでしょうか。 ホコリや汚れは長時間放置していると落ちにくくなるので、早めに対処することが大切です。
普段のお手入れは・・・
ハタキや掃除機でホコリを落とします。乾いた布で軽く叩くようにして汚れを落とします。
手垢や鉛筆の跡など、軽い汚れは・・・
軽い汚れは消しゴムでこすると落ちます。水拭きは避けてください。
コーヒーや醤油のシミなど、ひどい汚れは・・・
水で薄めた漂白剤をきれいな布に染み込ませて、汚れた部分に塗ります。乾かしてから、水を含ませたタオルで叩くようにして漂白剤を取ります。
壁の「入隅」と呼ばれる角の部分は、下地の木の劣化や建物の揺れなどによって、ヒビが入りやすい箇所です。 また、扉や窓などの開口部の上も、力がかかってヒビが入りやすくなっています。
珪藻土は伸縮する素材ではないため、周囲の影響を受けてヒビが入ることがあります。 ヒビを部分的に補修することは可能ですが、もともと弱い部分にヒビが入るため、また同じ箇所にヒビが入る可能性はあります。
ヒビが入ることもあるということを理解した上で、珪藻土を採用された方がいいでしょう。
珪藻土の品質によっては、年月が経つと湿気が飽和状態になり、カビが発生することがあります。
特に、高温多湿な夏場は、カビが生えやすい状態になります。
珪藻土の塗り壁にカビが生えてしまったら、塗り直しをしないと問題は解決されません。
自然素材のみを使った珪藻土の塗り壁を販売しているサメジマコーポレーションさんが、珪藻土の良さを体験できる「珪藻土の塗り壁体験会」を開催されています。
エコリフォーム代表の塩谷も、この体験会にお客様と参加して、このような感想を持ちました。
「塗り壁をセルフビルドしてみて、自分も家造りに参加した!という満足感が得られました。 珪藻土は塗りやすく、楽しい作業ですが、下地の処理や養生が思ったよりも大変でした。 なかなかプロのようには出来ないものですね。改めて、左官職人さんの技に敬服しました。ありがとうございました。」
珪藻土を検討されている方は、実際に体験して珪藻土に触れてみるのもオススメですよ。
下記では、様々な珪藻土製品についてご紹介しています。あわせてご覧ください。
珪藻土の塗り壁を選ばれた方のリフォーム事例をご紹介します。コテで作るテクスチャを楽しまれている方もいらっしゃいますよ。