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最終更新日:2018/09/12
ミツバチが巣を作るときに分泌する蜜蝋(みつろう)は、ハチミツのような甘い香りがしていて、化粧品やスキンケア用品などに使われています。 食用しても問題なく、肌に良い成分を含んでいます。
この蜜蝋から作られるのが「蜜蝋ワックス」です。
家具や床に艶を出すワックスとして使われる自然塗料の一つで、様々なうれしい性能を持っている蜜蝋ワックス。 蜜蝋ワックスの特長や、オススメの蜜蝋ワックスをご紹介します。
蜜蝋は食用にもなり、耐久性・撥水性に優れ、なめらかな特性を持つことから、安全に使える化粧品や食品、医薬品などに使われています。 紀元前のエジプトでは、ミイラや壁画の保存に蜜蝋の防腐作用を活用していたそうです。
蜜蝋ワックスは、ハチミツを取った後の蜂の巣と食用油を溶かし、混ぜ合わせて作ります。 DIYでも作ることが可能ですが、バランスが難しいので、製品を購入した方がいいでしょう。
蜜蝋ワックスは、家具や建具を湿気や紫外線から守り、長持ちさせると同時に、素材本来の色艶を引き出します。 蜜蝋ワックスを塗ると木材に染み込んで、木の表面に薄い皮膜を張り、静電気を防止するのでホコリもつきにくくなります。
蜜蝋ワックスは家具だけではなく、あらゆる木製品や木の床、石、タイルにも使用できます。 耐久性と撥水性を活かして、摩擦の多い箇所や水のかかる箇所などに、コーティングとして塗るのも効果的です。
蜜蝋ワックスを施工したお住まいのお子様が、「この床、いい香りがする」と、床を舐めたことがありました。 お子様は床で腹ばいになって遊んだり、ゴロゴロしたりしますが、蜜蝋ワックスは食べても大丈夫な成分でできているので安心です。
また、棚に蜜蝋ワックスを塗装中に、ハチが寄ってきたこともありました。自分達の巣と勘違いしたのかもしれません。 蜜蝋ワックスを使い慣れた私たちも、「本当に自然素材なんだな」と感じた経験です。
リフォームでは、無垢材の仕上げ用に、よく蜜蝋ワックスが使われています。
無垢の家具や棚、カウンターなどに塗られた蜜蝋ワックスは、木材にしみ込み、木の表面に薄い塗膜を張って、室内の空気を良好に保ちます。 乾燥した塗膜は静電気を防止する特性があるため、ホコリの付着を防ぎ、掃除やお手入れが楽になりますよ。
また、リノリウムの床の仕上げにも適しています。
ドイツ・リボス社の蜜蝋ワックス「グレイボ」は、100%天然成分の安心な商品です。
グレイボには、パインオイルやアマニオイル、オレンジピールオイルが含まれていて、ほのかに柑橘系の香りがします。
天然成分ということで安心感があり、シルクのような美しい艶とさわやかな香りにも癒されます。 私たちにとって「グレイボの持つ蜜蝋の香り=リフォーム完成したての家の香り」というイメージです。
グレイボの成分のひとつであるアマニオイルは、古来よりミイラ作りや薬にも使われていたという防腐性の高いオイルです。 塗料として使用する際にも、この防腐効果が期待できます。
グレイボは粘度が高いため、気温の低い時には温水につけて柔らかくします。 塗装中、乾燥中ともに、換気を十分に行いましょう。厚塗りすると成分が白く浮き出てしまうため、出来るだけ薄く塗ります。
グレイボの成分であるオイルが自然発火するのを防ぐため、塗装の際に使用した布等の扱いには十分に注意しましょう。
「ビボス」もドイツ・リボス社の製品です。 塗装後の仕上げやメンテナンスとして使う塗料なら、ビボスがおすすめです。
ビボスは蜜蝋ワックスと自然オイルを混ぜて作られたオイルワックスなので、蜜蝋ワックスのさらっとした仕上げと、オイル塗装の撥水性を同時に得られます。 撥水性を活かして、水まわりにも使用できるのがビボスの特長です。
また、無垢フローリングやコルクタイルのメンテナンスにも最適で、年に2~3回塗布すると、きれいな状態を長く保つことが可能です。
ビボスはミックスオイルなので施工が比較的簡単です。 塗装面をサンドペーパーなどで平らにしてから、木目に沿ってビボスを薄く塗布します。
ビボスは乾きが早いですが、念のため風通しを良くして半日から1日、乾燥させましょう。