TOP > リフォームお役立ち情報 > リフォームQ&A > リフォーム全般 > 屋根裏収納(ロフト)を造るリフォームは可能ですか?
最終更新日:2021/03/30
築20年ほどになる木造2階建て住宅に住んでいます。
書籍が多くて収納が足りないので、屋根裏に収納を造りたいと思っています。 ロフトみたいな感じの屋根裏収納です。
そんなリフォームは可能でしょうか?
(北区・I様)
ポイント
屋根裏スペースを利用した収納は、屋根裏収納や屋根裏部屋、ロフト、グルニエなど、いろいろな呼び方をされていますが、建築基準法では「小屋裏物置等」として扱われます。
小屋裏物置等の大きさには規定があり、設置階の床面積の8分の1が上限とされていましたが、平成12年(2000年)から設置階の床面積の2分の1に引き上げられました。 これを受けて、今では様々なタイプの屋根裏収納が設計されています。
ただし、建物は建築確認を受けた時点の法律を遵守する必要があるため、平成12年より前に建てられた家に関してはこの限りではありません。
吹き抜け天井にして屋根裏収納を造ったお部屋。塗装した梁がインテリアのアクセントに。(江東区・E様のリフォーム事例より)
法律の範囲内であれば、屋根裏収納を設けることは可能ですが、もう一つ注意点があります。 建物の構造上、強度に問題がないかどうかです。
屋根裏だったスペースを収納にすると、設計時の想定よりも、建物に荷重がかかることになります。 書籍などの重い物を収納する予定なら、なおさらです。 場合によっては梁などの構造補強が必要となる可能性もあります。
また、建物の上部が重くなると耐震性にも不安が出てきます。 屋根裏収納を造ったとしても、重い物をたくさん収納しない方が良いでしょう。
キッチンの上をロフト収納に。キャットウォークにつながっていて、猫ちゃんも大喜びです。(江戸川区・K様のリフォーム事例より)
屋根裏の大きさや構造によって、屋根裏収納を造る工事の内容は大きく変わります。
屋根裏に十分な広さと高さがあり、構造体がない空間になっていれば、工事は比較的容易です。 しかし、屋根裏に十分なスペースがない場合は、一部を解体して屋根裏のスペースを広げるなどの対策が必要です。 工事の規模も大きくなり、その分、費用もかかることになります。
工事が難しい場合もあるので、信頼できる業者に現地調査を依頼することをオススメします。
こちらの事例のロフトは、パッシブエアコンの機械室になっています。(台東区・S様のリフォーム事例より)
屋根裏部屋やロフトのある建物にお住まいの方の中には、「夏場は暑くて使えない」と言う方がいらっしゃいます。 この原因は、遮熱・断熱が足りていないことにあります。
天井裏は無駄な空間のようですが、天井裏の空気には太陽の熱を遮る効果があります。 遮熱・断熱が足りていないと、屋根に受ける太陽の熱をそのまま浴びるような形になってしまうのです。
遮熱材や断熱材をしっかり施工することで、夏でも過ごしやすい空間になりますが、これも工事規模が大きくなる一因です。
屋根裏を屋根裏部屋や屋根裏収納にするリフォームは可能ですが、慎重に進めた方が良いでしょう。 法的な面、構造的な面で問題がないか、しっかり確認することをオススメします。
家の構造のように見えない部分を一番知っているのは、その家を建てた業者だと思います。 可能であれば、ご自宅を建築された業者にご相談ください。
お客様の強い希望で、約3畳のロフトを設けました。まるで秘密基地のような空間に。(江東区・S様のリフォーム事例より)