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最終更新日:2021/03/30
築30年くらいになる江東区の戸建て住宅に住んでいます。 建物の老朽化と家族構成の変化に伴い、大規模なリフォームを計画中です。
間取りも大きく変えたいと考えていますが、どこまで変えることができるものなのでしょうか?
(江東区・O様)
ポイント
お住まいの戸建て住宅は、どのような構造でしょうか? 建物の構造によって、できる間取り、できない間取りが異なります。
RC造や鉄骨造の建物は、木造に比べて、自由なレイアウト変更が可能です。 なぜなら、室内の柱や壁に、構造体の一部となっているものが少ないからです。
こうした柱や壁は移動、撤去が可能なので、壁を移動して新しいお部屋を造ったり、壁を撤去して広い空間を造ったりすることもできます。
一方、木造住宅の建物は、間取りの変更に制限が出てくることが多いです。 RC造や鉄骨造と異なり、室内の柱や壁の多くが構造体の一部となっているからです。
木造住宅の中でも一般的な「木造軸組工法(在来工法)」では、屋根や上階の荷重を支えている柱が多く、こうした柱を安易に撤去すると、建物の強度が低下してしまいます。 間取り変更のために柱を撤去する場合は、別の柱を立てたり金物を使ったりして、強度を補う必要があります。
階段の位置を変更して、日当たりが良いリビングを実現。(渋谷区・K様のリフォーム事例より)
木造住宅には、木造軸組工法のほかに、「2×4工法」もよく見られます。
木造軸組工法の構造が柱と梁で造られているのに対して、2×4工法では、2×4インチの角材で造られた壁が構造の主体になります。 壁自体が構造の一部となっているため、壁を移動するような間取り変更は難しいと言えます。
キッチンやお風呂、トイレなどの水まわりの設備の移動は、不可能ではありませんが注意が必要です。
ただ設備を移動するだけでは終わらず、給排水管を配管し直したり、換気扇のダクトの経路を検討する必要があるからです。 壁や床を解体しなければならないことも多く、リフォームの規模も大きくなってしまいます。
また、キッチンやお風呂の設備は非常に重量があるため、2階・3階へ移動する場合は補強が必要になります。 水まわりを自由に変更すると、予算内に収まらなくなる可能性もあるので、注意しましょう。
浴室を1階から2階に移動するため、しっかり補強しました。(豊島区・O様のリフォーム事例より)
リフォームの間取り変更は、建物の構造をきちんと把握した上で、ご要望に近づけていくことになります。 建物の構造を熟知した施工業者の意見を聞きながら、慎重にリフォームの計画を進めることをオススメします。
自由に間取りを変更することで建物の強度が落ち、大きな地震の際などに倒壊することになったら大変です。 強度が落ちるようなリフォームは避けましょう。まず命を守れる建物であることが肝心です。
玄関と階段の向きを変更し、採光しやすい間取りになりました。(文京区・N様のリフォーム事例より)
エコリフォームのリフォーム事例から、間取りを大きく変更した事例をご紹介します。
家の真ん中にあった階段を移動して、スムーズな動線の間取りに。 (荒川区・O様のリフォーム事例より)
耐震性を保つために抜くことができなかった柱を耐震金物で補強。 (T様のリフォーム事例より)
社員寮をリフォームした建物を、さらに大きく間取り変更しました。 (江東区・S様のリフォーム事例より)