マンションの結露をリフォームで解決したい!

エコリフォームのwebスタッフ柴田です。
マンションにお暮らしの皆さんは「結露」に困ってませんか?

私もマンション暮らしで、冬場はたまーに窓が結露している時があるんですが、だいたい、うっかりして加湿器をつけっぱなしの時です。24時間換気だからか、普段はそれほど結露に悩んでいません。

が、マンションリフォームのご相談に来る方は、けっこう結露に困っている方が多いんですよね。
そろそろリフォームしようかなっていう築年数長めのマンションは、新しいマンションのように結露を防ぐ設備が充実していないのかもしれません。そもそもマンションは戸建住宅より気密性が高いので、結露が発生しやすくなっています。

結露しているなら、拭けばいいじゃない?

「結露しているなら、拭けばいいじゃない?」と思われるかもしれませんが、それは結露の恐さを知らない人の言うこと。
結露を放っておくと、カビが生え、ダニが発生し、空気中をアレルゲンが漂い、さらにはマンションの躯体まで劣化させていくんです!キャー!

マンションの結露をリフォームで解決した事例・4選

マンションの躯体は多少劣化しても即危険というわけではありませんが、カビやダニは病気やアレルギーの原因にもなるので、早めになんとかしたいところです。

取り急ぎ、たくさん換気するとか、除湿機を置くとかいう対処法もありますが、「根本から何とかしたーい!」という皆さんのために、マンションの結露で困っていたのをリフォームで解決した事例をご紹介したいと思います。

昭和40年代の公団を性能UP&快適空間に

まずご紹介するのは公団住宅のリフォームです。昭和40年代ですから、リフォーム当時は築45年くらいだったお部屋です。

通路に面しているお部屋の壁が、かなりカビにやられていました。日当たりが悪いお部屋ということなので、壁の内部が結露した結果、こんな風にカビが生えてしまったのではないかと思われます。

結露でカビの生えたお部屋。

コンクリートの躯体にクロスが張ってあるような状態でしたが、一度スケルトン状態にして、冷気を防ぐ遮熱シートを張り、湿気を調整する可変透湿シートを張り、これまた調湿性の高い「バウビオ」というボードを張り、最後にクロスを張って仕上げました。

(屋外)【躯体】遮熱シート|可変透湿シート|バウビオ|クロス(室内)
▲つまり、こうです。

調湿性のあるシートやボードで室内の湿度をコントロールすることで、躯体の内部に湿気がたまって結露するのを防いでいるというわけです。

結露の悩みとはおさらばです!

家族でのんびりくつろげる、あったかマンション

次にご紹介するのは、築35年になるマンションです。壁や窓の結露がひどく、その結果カビが生えてしまっていました。

窓のあるベランダ側だけでなく、外壁に面している壁にも、玄関側のお部屋の壁にも、カビが見られました。外壁が北向きなので、冬は冷たい外気にさらされ、お部屋の中もとても寒かったそうです。

外壁に面した壁がカビだらけです。

こちらのマンションでは、まずしっかり断熱材を入れて空気層を作り、その上にザバーンという可変透湿シートを張りました。さらに調湿性能のあるボード、バウビオを張って、湿度をコントロールする壁を造りました。

壁内部の湿度をコントロールします。

湿度をコントロールするということは、季節によって異なる働きをするということ。乾燥する冬には壁内部に湿度を通さず「防湿」し、湿度の高い夏には壁内部の湿度を吐き出して「透湿」します。こうして壁内部の結露を防止して、快適な室内環境を作り出すのです。

カビだらけだった壁が、こんなにスッキリ!(吊り押入れのところです)

これまた調湿性のある紙のクロス「オガファーザー」で仕上げて、リフォーム後はすっきり快適にお暮らしいただいています。

本物の自然素材に囲まれた上質な住まい

3つ目は築37年のマンションです。こうして見ると、築30年以上のマンションが結露に悩まされがちな気がします。

こちらのお客様はリフォーム前、とってもきれいに片付けてくださいましたが、結露に悩んでいたという窓のまわりはシミが浮き出て、クロスが剥がれてしまっていました。

結露に悩まされていたお部屋です。

この窓まわりには、どの現場でも大活躍のバウビオを張り、可変透湿シートを張って、ボードで閉じた上にクロスを張ってしあげました。場所によって、結露の程度によって、ちょっと違う使い方をしているんですね。

工事中の様子。

このマンションは床を全面コルクタイルにしたこともあり、さらに心地よい空間になったとお喜びいただきました。

大きなウォークインクローゼットのあるお部屋になりました。

設備も家具もオーダーメイドの自分らしい住まい

最後にご紹介するのは、築22年の中古マンションを購入してリフォームされたお客様。築22年だし、まだ新しいし、見た目もやっぱりきれい…と思っていたら、収納の後ろが結露でカビていたんだそうです。まさかこんなところがカビているとは。

収納を撤去したら現れたカビ。

窓枠も結露で傷んでいたので新しくして、遮熱シート「ラミパック」を貼りました。シルバーのピカピカしてるやつです。この上から、またまた登場のバウビオを張って、バッチリ結露対策しました。

これが遮熱シートです。

小さなお子様もいらっしゃるご家庭なので、結露のカビでアレルギーが出たりしたら大変です。リフォームの際に結露がひどいことがわかったので、しっかり対応することができて、却って良かったかもしれませんね。

もう結露の心配はありません。

マンションの結露防止に役立つリフォーム素材

しつこくバウビオバウビオって書いてますけど、「バウビオ」って何じゃ?という方も多いと思います。私もエコリフォームに入るまで知りませんでしたからね!えっへん!

ここでご紹介した事例にも使われている、結露の防止に役立つリフォーム素材をご紹介します。DIYで施工するのはちょっと難しいと思いますが、業者にリフォームを依頼する際に、同じような素材が使われているかどうか確認してみると良いでしょう。「ちゃんと結露対策してくれてるんだな」ということがわかって、安心できると思いますよ。

バウビオ

バウビオは、天然素材で作られたボード建材です。写真のように少し厚みのあるボード状になっています。バウビオという可愛い名前は、ドイツ語に由来しているそうです。

バウビオは、これまで紹介してきたように、高い調湿性を持っています。また、遮熱性も高いため、壁だけでなく床や天井に施工することもあります。お部屋の中をとにかく快適に保ってくれる素材なのです。

ザバーン(可変透湿シート)・ラミパック(遮熱シート)

ザバーンは「可変透湿シート」という名前の通り、湿度を通したり、遮断したりするシートです。ちなみに現在はザバーンという名前ではなく、VCLスマートとしてリニューアルされています。

遮熱シートにもいくつか種類がありますが、今回ご紹介した事例で使われていたのは主にラミパックです。プチプチにアルミ箔を張ったようなシートになっています。ラミパックは断熱性も高いので、厚い断熱材が入れられない箇所にも使われています。

オガファーザー

クロス(壁紙)は布やビニール製が多く見られますが、オガファーザーは紙のクロスです。紙にウッドチップをすき込んで作られます。写真を見ると、表面が少しデコボコしているのがわかります。

とってもエコなオガファーザーですが、特筆すべきはその調湿性と通気性です。下地にバウビオや可変透湿シートなどを使っても、クロスに通気性がなければ、壁内部の結露を防ぐのは難しくなります。結露防止にはクロス選びも重要になってくるということです。


長く住んでいると、結露しているのにも慣れてしまって、「いつもの冬の風物詩」くらいに思われるかもしれません。しかし、お部屋が知らない間にカビだらけになっている可能性も考えられます。

結露だけのために大規模リフォームをするのは大げさでしょうが、お部屋を全体的にリフォームしたいな…と思ったら、一緒に結露対策もすることをおすすめします。リフォーム後のお部屋の空気が違って感じられると思いますよ!

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