本日は工事の様子のご報告ではなく、イレギュラーな投稿となります。
事例として広く皆様にお伝えしておいた方が良いかという思いで投稿いたします。
先日、一本のお電話がありました。
2017年に耐震の工事をお請けし、その後も何度か工事のご依頼をいただいているお得意様です。
当時の工事は、築年数の長い木造二階建ての建物の一階部分を、区の耐震助成金を使っての耐震工事と、室内のバリアフリー化も併せてさせていただきました。
いただいたお電話の内容は以下の通りです。
ネズミが屋根裏にいるようなので、インターネットで見つけた駆除業者に連絡を取ったのですが、自宅へ来てもらったその業者さんと、まさに話をしている最中とのこと。
基礎の換気口がネズミの侵入口になっているため、それを金網を使って塞ぐ工事が一ヶ所3万円と言われたが、その価格は適正なのか?という内容でした。
一般的な場合ですと、換気口を塞ぐだけであれば一ヶ所3千円~5千円が妥当な金額です。
そのお電話の前に、すでにネズミを追い出す薬品を屋根裏にまき始めていたそうで、金網取付の工事も始まっているという事も同時に伺いました。
建築士の塩谷が対応させていただきました。
お客様に工事に掛る前に、明確な金額の提示、契約書や発注書の取り交わしをしましたか?と尋ねたところ、そのようなことはなく、すぐに工事に掛り始めてしまったそうです。
今回ご相談の件に関しては、訪問販売法により、クーリングオフという制度が適応になると考えました。
話の内容からして、何とも怪しい業者です。
業者と直接話もしましたが、先方の説明は塩谷の納得できるものではありませんでした。
まずは工事を中止して帰っていただくよう、お客様に強く勧めました。
その後業者は帰ったそうですが、すでに行った工事に対しての対価として、5万円を3日以内に支払ってほしいと請求書を置いて帰ったそうです。
消費者センターに連絡しても何にもならないとも言い残していったそうです。
その後、消費者センター(消費生活センター)へ連絡をすることもお勧めしました。
早速お客様が電話をしてこれまでの経緯を話したところ、クーリングオフが適用になる案件との回答、手続き方法を丁寧に教えてくれて、現在発生している請求の額を支払う必要はないという事で、お客様もひと先ず安心なさいました。
その後、お客様には私どもが提携しているネズミ駆除業者をご紹介して、初めての現地調査には私どもが立ち会わせていただき、駆除の作業をすることとなりました。
ネズミ駆除の業界に限らず、残念ながら、詐欺まがいの業者や不当に高額な請求をする業者も存在します。
インターネットは便利なツールですが、膨大な情報から適正な情報を拾い上げることはなかなか難しい作業だと思います。
救済の措置としてクーリングオフ制度もあります、特定の契約について、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度です。
訪問販売などで、不十分な理解の上で契約してしまったときに、とても役立つ制度です。
クーリングオフについては、下記のホームページをご覧ください。
国民生活センターのWebサイト
https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/coolingoff.html
消費生活センターの電話番号は、188(いやや!)
昔の事ですが、どこのお宅にもお抱えの大工さんや工務店を持っていた時代がありました。
しかし今回のお客様は、ネズミの事は、エコリフォームさんに相談する事ではないと思われての事でした。
家の事ならば何でもご相談いただけるよう、私どももお抱えの工務店のような存在になれるよう、努力をしていかなければならないと痛感した出来事でした。