法的・構造的に可能か確認を

増築工事をするには、まず、法的に可能かどうかの確認が必要です。 建築基準法の制限にかかって、そもそも増築工事が不可能という場合もあります。 一定以上の増築を行う場合は、確認申請も必要になります。

また、建物の構造上、増築が難しい場合もあります。 屋上に増築をすると、現状の建物の上にさらに荷重がかかることになるため、耐震性が低下する恐れがあるのです。

建物の設計者、施工者または区役所の建築指導課などに確認されると良いでしょう。

既存不適格の建物について

お隣の家は増築をされたとのことですが、建築基準法は大きな災害などをきっかけにその都度改正され、規制も厳しくなっています。 ずいぶん前に増築されたということは、規制がそれほど厳しくない時期だったと思われます。 お隣が増築しているからと言って、ご質問の建物も増築できるとは限らないのでご注意ください。

建築や増築を行った当時の法律では問題なかったものの、法律の改正によって制限に合わなくなってしまう建物があります。 こうした建物は「既存不適格」と呼ばれます。もしかしたらお隣の家は既存不適格なのかもしれません。

また、現在は、違反建築物に対する消防の是正措置もかなり厳しくなり、従わない場合には強制的に工事を中断させられることもあります。

こちらの事例の3階部分も、かなり昔に増築されたそうです。（台東区・I様のリフォーム事例より）

屋上への増築は法的な制限も多く、耐震性も問題になるため、あまりオススメできません。 下記のQ&Aもご参照いただき、敷地に余裕のない東京23区では、基本的に増築は難しいとお考えください。

2階建ての家を3階建てに増築できますか？